クルマでiPodの音楽を聴く方法あれこれ

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クルマでiPodなら最低限ライン接続で

iPodユーザーなら、iPodの音楽をクルマの中で聴きたいと思うのが自然の流れ。僕も第4世代iPodからクルマで使い始めているが、実に便利。CDをクルマに持ち込む必要が無いから助手席にCDが積み上がることが無くなったし、CDを傷つける心配も無い。しかも聞きたい曲を探すのも簡単。最近は新譜を手に入れた直後などを除き、iPodの音楽を聞くことがほとんどだ。

さて、純正カーナビ/オーディオがiPod対応なら問題ないが、そうでない場合、iPodの音楽を聴くのになにかしらのアイテム追加が必要だ。その方法は、
  • FMトランスミッターでFMラジオに音を飛ばす
  • FMモジュレーターで音をFM信号に変換しアンテナ線に割り込ませる
  • iPodアダプター等で純正システムにライン接続する
  • 純正オーディオを市販のiPod対応ヘッドユニットに交換する
というのが主な手段だ。

このうち、FMトランスミッターやFMモジュレーターは手軽にクルマでiPodの音楽を聴くには便利なものだが、「やっぱり音が良くなくちゃね」というなら、正直なところ少し役不足。iPodの音楽をFMラジオの信号に変換するわけだから、音質はFMラジオ相当。またトランスミッターの場合は、トラック等のアマチュア無線の電波の影響を受けることもあるし、機種によってはボリュームを上げると音が割れてしまうものもあったりする。いい音で聞きたいなら、最低限、ライン接続できるものを選ぶのが無難だ。

ライン接続できる機器はさまざま

ライン接続できるアダプターは、さまざまなタイプが出ている。たとえば、PIEのiPodインターフェイス、UNI-iPD/V(10,500円)は、iPodのドックコネクターからRCAの音声と映像出力が取り出せて、iPodの充電もできる。だから、いまお使いのカーナビ/オーディオに映像や音声を入力できるAUX端子があれば接続可能。iPhone3GやiPod touchなど、現行のiPodのすべてが接続できて、映像まで出力できるし、音声だけなら第4世代のiPodにも対応しているという。

UNI-iPD/Vは操作をiPod側で行うタイプ。使いやすいっちゃあ使いやすいのだが、配線が見えるのが気になるという人には、ケンウッドのKOS-A300(42,000円)のような、タイプがある。ディスプレイやコントローラーを装備したタイプで、iPodをグローブボックスの中などに隠しておけるから見た目はスマート。iPodのビデオ映像は出力しないが、iPodだけではなくUSBデバイスを接続できて、USBメモリなどに保存した音源も聴ける。MP3やWMA、AACの圧縮音源だけではなく非圧縮のWAVファイルの再生にも対応している。

せっかくだからライン接続したいところだが、FMモジュレーターも内蔵しているので、お使いのカーナビ/オーディオにAUX入力が無くても、FMラジオ経由でiPodの音楽が聴ける手軽さもある。

デジタル接続が音質は圧倒的に有利

ところで、先日、iPodからアナログ信号で出力された音楽と、デジタル信号のまま出力して外部D/Aコンバーターでアナログ信号に戻した音を聞き比べる機会があった。どちらがいいかといわれると、圧倒的にデジタルで出して、外部D/Aコンバーターでアナログに変換する接続のほうがいい。IPodのドックコネクターからアナログ信号で出力された音は、ちょっと音がやせ気味に感じることもあるけど、デジタル出力だとそれが無いし、音がクリア。ケンウッドのKOS-A300も、iPodのデジタル出力をKOS-A300内のD/Aコンバーターでアナログ信号に変換しているようだが「できるだけ音がよくなくっちゃね」というなら、そんなタイプを選びたい。

したがって、純正オーディオを市販モデルに交換するつもりなら、USBでデジタル接続できるモデルがおすすめ。たとえば、アルパインのiDA-X305(42,000円)のようなモデルだ。このモデル、外部パワーアンプを接続してシステムアップしたときのサウンドクオリティも、なかなかのハイレベル。CDプレーヤーが無いので、たまにはCDも聴きたい人には向かないが、もうクルマの音楽メディアはiPodだけでOKな人には、使い勝手のいいヘッドユニットだ。
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